大福なちのブログ

3人育児の様子を漫画で描いていきます。

旦那氏idecoを始める


今回は育児関係ない話です(長文です)。
近年よく耳にするidecoですが、旦那氏も始めることにしたのでそこに至るまでの話をまとめました。

 

旦那氏が以前勤めていた会社では企業型確定拠出年金(企業型DC)を採用していて毎月自動的に積み立てられていました。

 

↓よくある年金の図でいう3階部分にあたるもので厚生年金とは別です

企業型確定拠出年金についてざっくり説明すると
企業が掛金を毎月積み立てて、従業員(加入者)が対象となる金融商品を自分で選んで管理運用を行う制度。掛け金は企業によって異なる、自分で金額を上乗せできるなどこまごました違いはあります。積み立てたお金は、60歳を過ぎたら年金や一時金として受け取ることができます。将来受け取る年金の額は運用成果により変動します。

 

つまり
会社は掛け金を出すから自分で運用してね、将来年金(もしくは退職金)として受け取れるよ♪
という制度です。

 

会社側には拠出金が経費になり、
従業員には掛け金を会社に出してもらって運用、しかも運用して出た利益は税金かからない、老後資金の足しになる・・・・と良いこといっぱいのようですがデメリットもあります。

 

この制度簡単に脱退(解約)できないのです。

転職して転職先にも制度があれば加入、なければ解約ではなく個人型確定拠出年金(ideco)に移管しなければいけません。退職後6カ月以内に手続きをせずに放置していると、企業型DCの資金は国民年金基金連合会に自動的に移換されてしまいます。自動移換されると、資産から手数料が毎月引かれます。

 

脱退について調べたところ

企業型DCから脱退一時金の支給を受けるためには、下記の要件をすべて満たす必要があります。

・企業型DCの加入者・運用指図者またはiDeCo(イデコ)の加入者・運用指図者でないこと

・個人別管理資産額が1万5,000円以下であること

・企業型DCの資格喪失日の属する月の翌月から起算して6ヵ月を経過していないこと

 

個人別管理資産額が1.5万円を超える場合、下記全てに該当することが必要です。

・企業型DC加入者、企業型DC運用指図者、iDeCo加入者及びiDeCo運用指図者でないこと

・企業型DCの資格喪失日の属する月の翌月から起算して6ヵ月を経過していないこと

・60歳未満

国民年金保険料免除者

・外国籍の海外居住者等

日本国籍で海外居住者(20歳以上60歳未満)でないこと

・障害給付金の受給権者でないこと

・企業型DCの加入者及びiDeCoの加入者として掛金を拠出した期間が5年以内であること又は個人別管理資産の額が25万円以下であること

 

とにかく一度加入したら簡単にやめさせないよ?という意思を感じます 
もう何なのこれほぼ脱退不可能やん・・・・。

加入するとメリットたっぷりのように書かれていますが退職、転職後は完全に自己責任となります。放置していると今まで積み立てられたお金が管理手数料で勝手に減っていきます。

では企業型DCに加入してた会社をやめた人はどうなるのか
→運用指図者になるか、自分でお金を積み立てていく個人型確定拠出年金ideco)に加入します。

 

旦那氏ははじめの会社から転職して別の会社に入り、さらにその後、農業で独立するのですが・・・、
旦那ははじめの会社に6~7年勤めてたので月一万円積み立てられていたとしても明らかに脱退できる額オーバーしてます。

 

転職先の会社は企業型DCに入っておらず、さらに旦那氏は数年後独立することを前提としていたのでとりあえず転職後6か月以内に運用指図者になりました。

運用指図者とは掛け金を新たに拠出せずに金融商品の運用だけをする人のことです。運用商品の変更とスイッチングはできます。

 

旦那氏がはじめの会社にまだいた時に何かよく分からない郵便物が毎年来てるなと思ってたんですよ。
運用成績がどうとか書いてあって
『あぁ、会社がなんか積み立ててくれてるのか』と思ってしばらく放置してました。ある日ふと思いつきでこの企業型DCについて調べてみたら
会社は掛金を出す、運用は自分で→ここ重要

という制度なのだと分かりました。
旦那氏に確認してみたら
「そういえば入社した時に何か説明されて書類書いたなー」程度の認識

その時の運用商品は
セブン銀行確定拠出年金専用定期預金5年  でした。
え・・・?少ーーーしだけ増えた?
けど管理手数料って何?全体的にはむしろ減ってないか??

そういや前に来てた運用会社から何かログインパスワード来てたな!
そこから別の商品選んだりして少しずつ運用はじめました。
私が勝手に(一応旦那氏に確認はしたよ)

 

この流れがあって、確定拠出年金の運用を始めてたので、そういや転職したらどうなるの?というのが頭の片隅にあり転職のタイミングで調べて6か月以内に手続きが必要と知り、運用指図者になりました。
これ気付かなかったらこのお金丸々なかったことになってたよなぁ…。

(こういう「放置年金」は年々増えていて2022年の時点で総額は約2600億円になるとのことです。)

 

一時的な処置として運用指図者になりましたが、その後idecoに加入して積み立てていくかというとそうもいかなかった。

旦那氏は投資とかの話がすごく嫌いだったのです。
一応独立したときに確認したけど積み立てしたくないと言われたので

運用指図者のままいることにしました。

運用指図者はどんな人がなるかというと

・転職先に企業型年金がない人
・60歳以降に会社を定年退職した人

・掛金の支払いが困難になった人

で、この状態になっても口座管理手数料は毎月引かれ続けます(掛け金を拠出している時より少し安い)。それと運用している投資信託の手数料もかかります。

 

せっかくここまで積み立てられたお金・・・・
こうなったらこのお金を減らさないように運用指図者のまま運用を続けるしかない!!
と心に誓いました。

その時は既に投資信託の信託手数料が少ない物で運用成績のよさげなもの2つか3つ選んでいました。新たなお金を積み立てないのでスイッチングを年に一回程度します。スイッチングとは、時間が経ってはじめの配分バランスから崩れてきたらまた同じ比率に配分しなおしたり(リバランス)、利益確保のために元本確保型商品を新たに買い足すことです。スイッチングをするのにも手数料がかかるのでそう何回もするわけにはいかないのです(リバランス自体年に1回程度でいい)。


運用指図者は新たにお金を積み立てないので利益を確保するにはスイッチングしかやりようがないのです。元本確保型商品は定期預金のことでちょびっとしか増えないので配分をし直すリバランスをすることで一部利益を確保しながら運用を続けるというスタイルでした。

こうしてリバランスを年に1回程度し続け、近年の株価上昇もあって掛け金をキープしつつ少し増やせました。しかし積み立ての無い運用指図者だとなかなか増えにくいと感じていました。
(はじめは脱退することを調べまくってたにも拘らずね(笑))

「早くiDeCoに切り替えて自分で積み立ててたらもっと増えただろうなー」と旦那氏に話たらようやく乗り気になりました。そこからは旦那氏の気が変わらないうちに手続きを進め、idecoに切り替え現在は積み立てながら運用しています。



確定拠出年金は一度加入すると脱退は難しいですが、掛け金は全額所得控除、さらに運用益は非課税、受け取り時にも税制優遇といった本当にお得なメリットもあります。そのまま放置は管理手数料だけ取られるし、うちのように運用指図者で長らくいるのもそれほどメリットがないので、企業型DCに加入していて転職された方は状況に応じて手続きされた方がいいですよ。
とにかく放置はもったいない!

という話でした。