今年もドラえもんの映画の時期になりましたね。
うちは子供たちの春休み中に行くつもりです。
数年前から長女ねこみや長男らぴたがドラえもん好きになってきたので大長編のレンタルをするようになりました(我が家はレンタルDVD派)。
元々アニマルプラネットが見ようと思ってたけど間違ってワンニャン時空伝を借りたのでした。ワンニャン時空伝は私も見たことなかったので初見。ということで今回はワンニャン時空伝について書きます。
あらすじは・・・
のび太くんが野良犬や野良猫を保護していくと数が増えてきたので
3億年前の遠い過去の時代で飼おうとする。
その時かわいがっていた野良犬イチに進化退化光線を当てて次の日
来ると言ってのび太くんたちは元の時代に戻る(進化退化光線は忘れてそのまま置いていってしまう)。次の日に会いに行こうとすると時空のねじれに巻き込まれ3億年前から1000年経った時代に着く。そこにはワンニャンの文明社会ができていて・・・。という話です。
このワンニャン、旧ドラ最後の映画ということもあり
所々ににそれまでの映画要素が盛り込まれているのも
見どころです。見つけるとテンション上がります。
イチとの再会はどうなるのか、1000年後の時代で出会ったイチによく似たハチ、ハチとその仲間たちの親が行方不明になってしまった・・・、など次々に謎が出てきます。
※ここからはネタバレも含みます。
敵ボスはネコジャラという大富豪で物語のメイン舞台ネコジャーランドの経営者でした。ネコジャラは、一番初めにイチと一緒に過去の時代に連れてきた目付きの悪い野良ネコ(ズブ)の子孫です。ズブは人間に対して恨みを持っていて、その恨みを一族に代々伝える書物として残しています。ネコジャラにしっかりとその伝統は受け継がれておりネコジャラは未来の人間社会を征服しようと陰謀を企てていたのでした。
とまあ分かりやすい悪役なのですが、
ネコジャラを見ていた時、ドラえもんとシルエットが似ていると思いました。
丸みのある頭、体型、それと色合い。
耳付きドラえもんは一応ネコだからと言われればそれまでなんですが、
そもそも敵キャラは別にネコでなくてもいいし
(大魔境が犬世界だったのでそれに対してとも考えられる)
青っぽいカラーでなくてもいいのです。
何が言いたいかというと
このネコジャラは過去のドラえもんの象徴なのかなと。
ネコジャラは一族の教えとして代々伝わっている暗黒の書を守っています。
ネコジャラが悪役だからと言って過去作品を否定するという意味ではないです。
旧ドラ映画のラストでありこれから新ドラ体制に変わるにあたり
これまで積み重なってきたものがあるけど新しいドラえもんを
作っていって欲しいというメッセージなのかなと。
物語の終盤のび太くんはイチ(=ハチ)に一緒に21世紀で暮らそうと提案しますがイチは過去の記憶を取り戻しているのもあって冷静です。
『犬人間じゃ無理だしみんなを導く責任がある』と言って断り別の星へと旅立ちます。
大長編のゲストキャラを振り返ると色々いますがのび太君と友情を感じさせるゲストは
のび太くんのペットであったピー助、ペコ、同年代の男の子だとロップルくん、ククル、チッポあたりがあげられます。(大長編も後期の方はあまり見てないですが)。
年上ゲストは友好的な場合でものび太くんと対等な友達とはまた違う関係性なので割愛。
イチははじめは保護した犬で(ペットの役割)、それから仲良くなり(対等な友達)、覚醒した後は成熟した大人の思考になり去っていく。
ドラえもんワールドはみんな年を取らずにこれからも続いていきますが、作品の時間の流れの中ではドラえもんとのび太くんはいつか別れの時が来ることが決まっています。『帰ってきたドラえもん』ではドラえもんは帰ってきましたがのび太くんが中学生や高校生に成長した時、または大人になったどこかに本当の別れがやってきます。
ドラえもんワールドではそれは描かないのでのび太と成長したイチいう形で描いたのかなと思いました。
物語の最後はタイムマシンで戻る道中こうやって命はつながれていく的な話をみんなで話して〆られます。エンドロールは現代に着いて手を振るジャイアン、スネ夫、しずかちゃん、その次にドラえもん、のび太くんで終わります。
もう一つこの作品のすごいと思うところがあります。ワンニャン時空伝という物語があることで大魔境とアニマルプラネットの舞台の説明がつくんです(あくまで妄想レベルの話です)。ワンニャンの1000年の文明の間に王国から独立してアフリカの奥地に行った犬の一族が運良く隕石の影響を受けずにいたなら・・・、宇宙に旅だったイチたちがアニマル惑星のニムゲから動物たちを隣の星に逃がすためどこでもガスを使ったなら・・・。など想像の余地があるのが嬉しいです。
いい映画だぁ~~と私は一人で涙ぐんでいました。
旧体制から新体制への交代をリアルタイムで目の当たりにした親世代の心に刺さる良作です。
子供たちはワンニャン時空伝の反応は普通でした。
ねこみは月面探査が好きでらぴたは宇宙英雄記が好きです。
新ドラは子供たちにしっかり受け入れられています。
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